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アイテム
自動車排ガスによる大気汚染状況の短時間計測システムの開発
https://doi.org/10.57375/00001510
https://doi.org/10.57375/000015101a3fd6e2-0deb-4163-8755-7519affc2a0f
名前 / ファイル | ライセンス | アクション |
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Item type | 学位論文 / Thesis or Dissertation(1) | |||||
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公開日 | 2013-12-10 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | 自動車排ガスによる大気汚染状況の短時間計測システムの開発 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | Development of short-time measurement procedure of air pollution status by automobile exhaust emission | |||||
言語 | en | |||||
言語 | ||||||
言語 | jpn | |||||
キーワード | ||||||
主題Scheme | Other | |||||
主題 | 排気ガス | |||||
キーワード | ||||||
主題Scheme | Other | |||||
主題 | 大気汚染 | |||||
キーワード | ||||||
主題Scheme | Other | |||||
主題 | 短時間計測 | |||||
キーワード | ||||||
主題Scheme | Other | |||||
主題 | 窒素酸化物 | |||||
キーワード | ||||||
主題Scheme | Other | |||||
主題 | 交通量 | |||||
キーワード | ||||||
主題Scheme | Other | |||||
主題 | 濃度分布 | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_46ec | |||||
資源タイプ | thesis | |||||
ID登録 | ||||||
ID登録 | 10.57375/00001510 | |||||
ID登録タイプ | JaLC | |||||
著者 |
小栗, 彰
× 小栗, 彰× Akira, Oguri |
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抄録 | ||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||
内容記述 | 自動車の排気ガスに含まれる窒素酸化物、硫黄酸化物、粒子状物質は光化学スモッグや酸性雨などを引き起こす大気汚染原因物質であるとともに、人間に健康被害をおよぼす恐れがある。特に二酸化 窒素( nitrogen dioxide : 以下 NO2と記述する)は顕著な健康被害を及ぼすとされている。呼吸によって空気に含まれるNO2が体内に入ると、容易に体内に吸収され、強い酸性を示すため粘膜の刺激、気管支炎、肺水腫などを引き起こす場合がある1)。 そのため、移動発生源である自動車に対してこれらの有害物質を低減させようとする取り組みが古くから実施されてきた。 窒素酸化物には一酸化窒素( nitric oxide:以下NO ) や三酸化二窒素( dinitrogen trioxide:N2O3 )も含まれるので、それら窒素の酸化物の総量に対して自動車排気ガス規制が行われている。窒素の酸化物の総称として窒素酸化物( nitrogen oxide : 以下NOx )と呼ばれることが多い。我が国におけるこのようなNOxの濃度に対する規制の変遷をガソリン乗用車とディーゼル重量貨物車に分けて図1.1(a)と図1.1(b)に示す。これらの図では、濃度規制値が暦年とともにどのように変化してきたかを、規制が始まる以前の濃度に対する削減率で示している。光化学スモッグによる事故への対応に起因した1973年の規制以来、アメリカでのマスキー法の提案を受けて、日本でも1975年、78年に規制強化が行われた。その後も、幾度も規制強化が繰り返されて現在に至っている。現状では、排気ガスに含まれるNOx濃度は規制が行なわれていなかった時期に比べて1 / 100 以下まで低減されている。その一方、ディーゼルエンジンを搭載した重量貨物車に対しては、それを利用した輸送・運搬が我が国の経済を支えているということもあり、1900年代では、ガソリンエンジンを搭載した乗用車に比べてやや緩めの対応になっていたことは否めない。しかし、1999年、「ディーゼル車からの排気ガスには、これほど多くのススが含まれているため、そのような車は都内を走れないようにする」と、ススが詰められたペットボトルを振りかざす都知事の主張に端を発した東京都の「ディーゼルNO(ノー)作戦」以来、ディーゼル自動車への風当たりが強まった。このため、粒子状物質( particulate matter:以下 PM )への対策も組み込まれた「新短期規制」が2003年に実施されることになった。 また、国内全地域でのNO2の環境基準達成は困難であることと、浮遊粒子状物質による健康被害が問題化していることを考慮して、2001年には、「自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法(通称「自動車NOx・粒子状物質法」)」が成立している。この法律によって、首都圏、近畿圏、愛知・三重県などの大都市圏で使用できる車種が制限される厳しい規制が施行された。そして、2008年には「ポスト新長期規制」と呼ばれる世界で一番厳しい規制が実施され、現在に至っている。 「ポスト新長期規制」では、温度・湿度などが管理された実験室内のシャシダイナモメータ上で、都市走行を想定した運転モードに従って評価車両を走らせて、排気ガス中の成分と濃度を測定し、それが規制値を超えないことが新造車販売の条件になっている。この規制によって1台の自動車から排出される大気汚染物質の平均的な量は減少するであろうが、すでに市販、使用されている自動車からの排出量が減るわけではないので、大気汚染状況が急激に改善することはない。規制値は年々厳しくなっているので、旧型車ほど多くの大気汚染物質を排出している可能性がある。特に、整備不良の旧型車からの大気汚染物質を如何に削減するかが重要となろう自動車の車検の際に排気ガスの検査項目もあるが、一酸化炭素と炭化水素の濃度測定のみであり、 NOx の測定は行われない。つまり、新車の時よりも大気汚染物質を極めて多く排出するような自動車であっても車検は通るのである。自動車を使用していると、エンジン内での燃料の爆発燃焼時期などのバランスが次第に崩れて、大気汚染物質の濃度が高くなる可能性もある。この状態になれば整備が必要であり、この状態で道路を走行すれば整備不良車となる。黒煙を吐き出して走行する大型自動車を目にすることからすれば、現実的には、排気ガス濃度が規制値を超える自動車も道路を走行しているものと推測される。 走行中の自動車から排出される大気汚染物質の濃度を測定するための車載型の装置も市販されているが、道路に設置した装置で、自動車を特定しながらその濃度を測定することはできない。この点からすれば、走行中の自動車から排出される大気汚染物質を“その場"測定できる方法の開発が必要と思われる。 自動車や工場などから排出され NOxが高濃度になれば、光化学スモッグが発生したり、各種の健康被害を引き起こすことは明白である。このために、「大気汚染常時監視測定局」と呼ばれる大気汚染状態を常に監視する測定局が地方自治体などによって設置されている。測定局は以下の二つに分類される。一つは「一般環境大気測定局(以下、「一般局」)」であり、一般環境大気の汚染状況を監視する。さらに「自動車排出ガス測定局(以下、「自排局」)」が設けられ、自動車走行による大気汚染が憂慮される交差点、道路及び道路端付近の大気を対象にして汚染状況を監視している。測定局で測定された NO2 濃度の測定値は中央監視局に伝送され、1時間平均値として公表されている。NO2 濃度に関する大気環境基準は、大気汚染防止法に基づき1978年7月11日に告示された。「1時間値の1日平均値が 0.04 ppm から 0.06 ppm までのゾーン内又はそれ以下であること」と設定されている。この基準を満足しているかどうかを判断するために、上述の測定局において NO2 濃度が測定されている。 これらのように、道路近くの多くの地点でNO2 濃度などが測定され、公表されているが、その値は1時間平均値であり、大気汚染物質の濃度が急増しても早急な対応はできない。また、大量に排出する整備不良車の特定もできない。これらのことからも、大気汚染状況の常時監視、そして大気汚染物質の“その場"測定が必要と考えられる。 | |||||
学位名 | ||||||
学位名 | 博士(工学) | |||||
学位授与機関 | ||||||
学位授与機関名 | 福井工業大学大学院工学研究科 | |||||
学位授与年度 | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | 2012 | |||||
学位授与年月日 | ||||||
学位授与年月日 | 2013-03-15 | |||||
学位授与番号 | ||||||
学位授与番号 | 33401工博乙第24号 |